聞き慣れない方も多いと思いますが、書いて字のごとく未成年ではなく、成年を後見するものです。後見とは、後見人を意味することで、成人であっても本人に何らかの精神上の障害があった場合、また本人に判断能力が十分でない場合など、当人を援助する目的で後見人が付けられます。ここでいう精神上の障害とは、知的障害や精神障害、あるいは認知症などの障害を持ち、自己の判断によって善悪の判別能力が十分ではないとみなされた場合、後見人をつけることができるのです。

成年後見人例をあげると訪問販売してきた場合、自己判断が十分でないために、購入する必要のないものを買わされたり、だまされて高価な買い物をするといったことが挙げられます。したがって、あくまでも後見人ですので、本人を監視したり束縛することはなく、本人の正常な判断状況次第では、本人ができうる限りの買い物や食事は全くの自由となります。これは、自己決定権を尊重するとともに、残存能力の活用を目指し、その保護を図るノーマライゼーションの理念をその趣旨としているからです。

ノーマライゼーションとは、一定の障害を持つ方に対し、家庭や居住する地域でも、安心して普通の生活を生むことのできる社会を作り出そうという考えのもと考えられたもので、これを成年後見制度と呼んでいるものです。ただし、誰しもがこの成年後見人になれるわけではなく、民法で定められた五つの欠落事項をクリアした人物だけが成年後見人として認められています。